●はじめに

 あっという間に梅雨も明けてしまい、いよいよ夏本番! なんだか今年は冷夏の予想で、少し前まで夜は寒かったのに、『日本の夏』、『広島の夏』らしく、チヌの本格シーズン到来! と言いたいところだが、この週末行われるチヌの大会、C-CUPも近いというのに思った以上に釣果が延びない。なんてアングラーも少なくないはず。今回はその原因と対策を広島近郊のエリアごとに紹介したい。


●なかなか釣れない原因

 いくつか考えられるが、基本的な事柄であるため、気張ることなくお復習い程度として読んでいただきたい。というのもそれを踏まえた釣りをすれば数もサイズも狙えるから。ただし、とうの本人はなかなか釣りに行けておらず、仲間とワイワイやる楽しい釣りが好きで、私の廻りと違い、たいして釣っていなかったりする。と前置きをしておく(笑)。

1. 魚は潮に大きく影響されるのは周知の通り。この時期北半球は太陽に最も近づく。つまり引力によって高潮になる時期である。それが日本の夏(笑)。夜の釣りに限定すれば高潮になることで海水容積は増え、魚の生活圏が増えることになる。ただし生活圏が増えるからといってチヌが増えるわけではなく散らばる傾向にある。

2. 『昼潮』となるから。潮には干満の差があるわけだが、24時間中干潮が2回、満潮が2回となるのが瀬戸内のベースとなる。その干満の差が昼の方が大きい状態を『昼潮』といい、一日の中で最も潮がよく動く時間が昼となる時期にあたる。潮の動きは水中酸素濃度にも大きく影響を及ぼすことがわかっている。動く時と動かない時では、水中酸素濃度その差10倍以上にもなるともいわれている。つまり近郊河川では『下げ潮』を狙うことで、魚の活性はより上がると考えた方がいいが、夜はその影響から、潮位が高く流れが弱い日が多い。

3. 高潮や水温上昇による酸素供給量が低くなるとチヌも浮き気味になる傾向が強い。少しでも波立つ流れの速い、また水流変化のある場所を好む傾向にある。つまり同じ浅場でもボトムより少し上を回遊している光景を目にするようになる。上記のことからも同じことをやっていれば、釣れるエリアスポットを外しやすい。

4. この時期はボトムベイトであるカニ・シャコや貝類に加え、同じ浅場に甲殻類だけでなく小魚も仲間入りする。春に産卵を終えたボラやハゼ・イワシの稚魚が水面を騒がす時期となり3の原因に加え、さらにチヌの意識が表層へと向きやすい。

5. ヘチに付く個体が増える。上唇が下唇より前に出ている魚にとって、壁である『ヘチ』はボトムである。御存知の方も多いと思うが5月位から『イガイ』と言われる黒い小指のツメから親指程度の大きさのムール貝に似た貝が、壁際や係留船の船底やそのブイ・係留ロープで繁殖し、それを好んで捕食する時期である。

 以上、簡単に並べてみたが、大きな理由はこんな感じだと思う。大きくはチヌの分散化が原因であり、オープンシャローの干潟周辺では、今までより釣り辛い時期にあたることをぼんやりとでも理解していただけたのではないだろうか。当然オープンシャローが釣れる全てではないし、各シュチエーションに合わせた釣り方は確立されている。
 では肝心な何処でどう狙えば良いかだが…。すでにお気づきの方もおられると思うが、もう少しわかりやすく列記してみようと思う。




●夏期釣れる場所とタイミング

 やはり基本はシャローとなる浅場。ただしエリアを3つに分けておいた方がいいと思う。

◇河川オープンシャロー

 干潟エリアでもブレイクや杭廻り、カキ殻やゴロタ・敷石の隣接しているエリア。中でもハードボトムであるエリアはベイト量が潮汐に関係なく多いだけでなく、チヌ自体が居心地の良い場所として居座っていることが非常に多い。このような場所では通年を通し安定して釣れている。

◇ボトムの堅いサーフや干潮で干上がる干潟

 ブレイクに近いシャローエリアは、チヌ・キビレの回遊コースにもなり一級ポイント。イワシ・ボラの稚魚に付いた大型をトッププラグで日中狙いたい。水深50cmもあれば十分。発見したらチヌに先を感じられないようにすぐにその少し沖から、活性が高ければ少し大きく早め、低ければ小さくスローにアクションを加えながら誘ってほしい。『止め』の間隔は1秒程度が基本で、3秒程度迄を組み合わせるのが私のおすすめアクション。梅雨明けから本格的に機能するトップゲーム。サイズもある程度見込めることも魅力だ。

◇港湾エリア

 広島は全国でもプライベートボートの保有率が高く、漁港や河川内あちらこちらに係留されている船がみられる。近くに河川や流込みがあればさらに有望で、秋までは数釣りが楽しめる。ラバージグやテキサスのテクニカルなヘビーカバーゲームが好きな方には特にお勧め。キャスト能力も試される為、奥の深いゲームが展開できる。そのうちオープンエリアでの釣りでは物足りなくなってしまうかも(笑)。

 私自身Mリグを知って4年目を迎えているが、事実としてこの時期から一気に釣果が落ちてしまっていた。だから年間通じて安定した釣果を出せるモノを模索してきていた。そんな中、偶然ARジグを仕様することで『もしかして?』を思わしてくれるようになった。それが昨年の夏の終わり。また、サンドクラブフリーとの組み合わせで、今までにない爆発的な釣果を叩きだし、一気に広島・山口のトップチヌアングラーの琴線に触れることができた。私自身大変うれしく光栄なことだと思っている。しかしながら、十分な釣果を得ることが出来ながらも、私の中ではARジグ自体完成体ではない。ARリグを一年やってみてその奥深さとこのリグにさらにウットリするようになる

 また、塩分濃度の低下している現在、濃度の高い冬に比べ、リグの沈みが早く、ボトムの感じ方がはっきりと違う。これは時期的な流速だけの問題ではなく、影響の多いラインによっても感じ方による誤差はあると思うが、山陽エリアであれば、ARジグ3gで足下近くから探り、5.5g迄で勝負してみて頂きたい。



●お知らせ

 今週末の7月28日(土)〜29日(日)に行われるC-CUPだが、ジップベイツの鳥居靖夫さんが参戦されることになった。これはC-CUP始まって依頼の快挙。アングラー主催のアングラーのためのチヌイベントですから、どんどん質問攻めにしちゃいましょう(笑)。私も根掘り葉掘り聞いてしまおうかと思っています。
 また、スミスからこの秋発売になるチヌ専用ロッド ダンシングブリームの試投が可能になりました。C-CUPがダンシングブリーム78・柔、およびダンシングブリーム78・剛の初お披露目会となります。さらに今回あり得ないことに太っ腹なスミスさんから、ダンシングブリーム78『柔』1本をC-CUPに提供して下さることになりました (目録渡しとし、発売に併せて発送致します) 。通常こんなこと決してはありえません。ご購入を考えられていた方にとっては大チャンスです。どこでこの賞品を出すかは決めていませんが、平等にジャンケン大会に回させていただこうかと思っています。エントリー終了は大会前日各ショップ様閉店迄ですから…。本日です。(笑)
 まだエントリーのお済みでない方は最寄りのC-CUP指定ショップで、ぜひご登録・ご参加下さいませ。

今秋リリース、SMITH クロダイ専用ロッド DANCING BREAM! 広島のルアー&フライショップ CATS! で先行予約すると、マイティーステンレスプライヤーをプレゼント! 通信販売もOK


 

清閑な顔つきには惚れ惚れするクロダイ

 

カニの活性が上がればチヌの活性も上がる

カキヒビ周辺はクロダイの回遊コースだ

係留ロープが絡むゴロタに潜むチヌはARでイチコロ

こんな場所がチヌのエサ場


ARリグの名手となってきた友人

フッキングガ決まれば、あとは緩めないこと

 

かわいい娘にはチヌもサービスしてくれる!?

 
 

ARリグ基本タックル陣

 
 

堅口のチヌへの美しいフッキング

 

■プロフィール/林 太一朗
ロックフィッシュからエギング、チヌ、シーバスにいたるまで、ソルトウォーターゲームならなんでこいのサップ兄貴。スミス・フィールドテスター、ピュアフィッシングモニター
ブログ:With Nature


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